Kolsterizing®とは、表面硬化処理技術のことです。
Kolsterising® は、ステンレス鋼、コバルト、およびニッケルベースの合金の特定のグレードを強化するために使用されます。業界で実証済みの熱化学、低温、拡散ベースの表面硬化技術です。Kolsterising® はコーティングではなく、低温表面炭素拡散処理であり、合金の硬度を母材の4~5倍に高めます。この処理では、表面に高い圧縮応力を形成する炭素原子を大量に添加します。この応力と炭素原子による間隙の充填により、材料の硬度が大幅に向上するだけでなく、表面が耐腐食性、耐摩耗性、耐疲労性を持つようになります。
Kolsterising® は、以下の用途に最適です。
・生体適合性材料が必要な医療機器
・医薬品
・ねじ
・バルブ部品 (ボール、ニードル、シート、ハウジング)
・食品・飲料用充填機・吐出機のピストンおよびシール
・自動車部品
・船舶用部品
・工業用流体ハンドリング
・その他多数
Kolsterising® は、以下の問題を解決します。
・層間剥離
・ステンレス合金のかじり
・金属片
Kolsterising®が選ばれる理由
・複雑な形状を効果的に硬化させることが可能
・安定した拡散深度を提供
・耐摩耗性の向上
・耐キャビテーション・耐浸食性の向上
・疲労強度の向上
・かじりやフレッティングの防止
・優れた耐スクラッチ性
・合金の磁気特性に影響を与えない
・寸法安定性が良い
・後処理が不要
・プロセスにより部品の寸法が変化しない
図2:これらのプロットは、未処理のハステロイ® C-276ねじとKolsterising®で処理したねじの摩擦係数と測定荷重を比較したものです。上のグラフから、Kolsterising®処理状態では摩擦係数は一定であり、その結果得られる荷重は影響を受けないことが分かります。これを未処理のねじと比較すると、繰り返し荷重によって摩擦係数が上昇し、結果として得られる荷重が減少していることから、接着剤の摩耗やねじ山のかじりが発生していることが分かります。
Kolsterising® により、設計者や技術者はより一般的で安価な材料 (316L ステンレスなど) を使用しながら、465 およびナイトロニック合金の性能を発揮することができます。この処理により、一部のオーステナイト系およびマルテンサイト系グレードの金属、フェライト系および二相ステンレス鋼、さらに特定のコバルトクロム系およびニッケル系合金を改善することができます。
UCC製品は
こちらよりご確認ください。