めっきは、外観だけでなく、硬度、導電性、摩擦係数、耐食性、耐摩耗性などにも影響します。金属ボルトは異種金属と接触することが多いため、腐食などさまざまな問題が発生します。たとえ小さな部品であっても、装置を台無しにしたり、大きな問題を引き起こしたりする可能性があり、それが製造装置メーカーの成否を左右することもあるからです。
ニッケルめっきは、耐食性、耐摩耗性に優れたボルトのめっきとして広く使用されています。ニッケルは、他の装飾仕上げのように欠けたり剥がれたりすることがないため、防衛や航空宇宙などの重要な産業にとって非常に魅力的です。また、他のコーティング層との密着性にも優れており、金、クロム、銀など他のコーティングの下地として使用されることもよくあります。
めっき加工はどのように行われるのですか?
ボルトにニッケルをめっきする方法には、主に電気めっきと無電解めっきの2種類があります。
ニッケル電気めっきは、電気を利用して導電性の金属基材にニッケルの層を析出させる電解プロセスです。
無電解ニッケルめっきは、自己触媒反応によりボルト基材に皮膜を析出させるものです。
もちろん、ニッケルを使用するめっきはこの2種類だけではありません。ニッケルめっきには、表面を著しく平滑化し光沢を出す光沢ニッケルめっきや、亜鉛を添加し耐食性を高めた亜鉛ニッケルめっきなどがあり、ニッケルめっきの種類は多岐にわたります。
ニッケルめっきを選択する主なメリットは何ですか?
ニッケルめっきは、様々な金属の特性を付加・向上させることができる優れた方法です。ニッケルめっきの利点は以下の通りですが、これらに限定されるものではありません。
外観 |
光沢、半光沢、無光沢の仕上げが可能 |
拡散バリア性 |
被めっき物と銀や金などの第二層材料との間に適切なバリア性を持たせる。 |
耐食性の向上 |
酸、アルカリ、アンモニア、炭化水素、塩水、溶剤など、さまざまな腐食性物質に対する耐性を向上させる。 |
耐摩耗性の向上 |
高性能なアプリケーションや過酷な環境に最適。ニッケルは長期間にわたり、その外観と光沢を維持することが可能。 |
硬度と材料の安定性 |
ニッケルは小さな穴や亀裂を埋めることができるため、材料を安定させ、ボルトの表面をより均一にすることが可能。 |
延性の向上 |
電気的用途や部品における導電性を向上。 |
耐食性の向上 |
割れずに部品の成形、形成、仕上げを可能にする延性を向上。 |
引張強度の向上 |
素材自体の引張強度を向上。 |
耐環境性の向上 |
紫外線、湿気、温度などの厳しい環境条件に対する耐性を向上。 |
どのような用途に使われるのですか?
ニッケルめっきは、以下のような用途に広く使用されています(ただし、これらに限定されるものではありません)。
航空宇宙用途
自動車用
化学処理装置
電子機器
食品加工機器
UCコンポーネンツはどのようにお役に立てるのでしょうか?
UC Components, Inc.のRediVac®スクリュー、ワッシャー、六角ナット、Oリングは、さまざまな高真空アプリケーションやクリーンな環境で使用するために特別に設計されています。同社では、かじり防止や耐食性向上を目的としたコーティングやめっきなど、様々な仕上げ加工を提供しています。いずれも真空に対応し、お客様固有のプロセスケミストリに依存します。
同社のめっきおよびコーティングの仕上げ加工には以下のものがあります。
銀めっき (-A/-NA)
金めっき (-AU/-NAU)
ニッケルめっき(-K/-NK)
MoS2コーティング(-C/-NC)
WS2コーティング(-W/-NW)
電解研磨(-EP/-NEP)
コールスタライジング® (-KOL/-N-KOL)
また、RediVac®の部品は、銀めっきのネジからWS2コーティングのワッシャー、未処理の六角ナットまで、出荷前にクラス100/ISOクラス5のクリーンルームで精密洗浄と梱包が行われています。そのため、お客様による洗浄なしですぐに真空環境内でご使用いただくことができます。
UCC製品は
こちらよりご確認ください。