ねじはコーティングやめっきを行うことで長持ちし、繰り返しの使用に耐えることができます。コーティングやめっきの主な目的は以下の通りです。
・かじり防止(ステンレスとステンレスの冷間溶接)
・耐食性の向上
・表面仕上げの改善
・外観の向上 など
電解研磨は、表面仕上げの大幅な改善、粒子発生の抑制、外観、耐食性の向上などを実現します。これらはすべて、部品の寿命を最大化し、長期的にはコストを削減することができます(但し、腐食環境での頻繁なねじ交換の必要性は除きます)。電解研磨されたねじは、半導体、医療、食品・飲料加工、クリーンルーム用途、エネルギーなどの産業で広く使用されています。
ねじを電解研磨すると、5つの大きな利点が得られます。
1. 洗浄が容易
2. 耐腐食性の向上
3. 金属のバリ取り
4. 全体的な表面仕上げを向上
5. 外観の美しさが向上
1.) 洗浄性の向上
電解研磨により、ねじの表面粗さが大幅に改善されるため、洗浄が容易になります。つまり、電解研磨されたねじは、電解研磨されていないねじに比べ、表面でのバクテリアの繁殖が少なく、殺菌が容易で衛生的であることを意味します。これは、医療や食品・飲料製造などのクリーンクリティカルな産業において特に重要です。
2.) 耐腐食性の向上
腐食は通常、表面汚染物質によってねじの表面または表面付近から始まります。つまり、ねじは扱うだけで、その表面性状が劣化してしまうのです。また、切削加工、機械加工、溶接、その他の加工工程で発生する油脂、汚れ、鉄、切粉なども表面汚染の原因となっています。電解研磨は、ねじの表面近傍の化学的性質を大幅に改善し、酸化を除去し、優れた耐食性を付与します。
3.) 金属のバリ取り
食品、航空宇宙など、ねじから剥がれ落ちた小さな金属片が健康被害や致命的な故障の原因となる業界では、バリ取りは非常に重要です。電気めっきは、ねじ表面の研磨とバリ取りを同時に行います。また、機械的な処理ではないので、ねじが歪む心配がなく、材料の硬度によって処理時間やコストが変わることもありません。このプロセスは電気化学的なもので、電流密度に正比例します。また、このバリ取りは、ねじのかじりの発生を抑制する効果もあります。
4.) 全体的な表面仕上げを向上
従来の機械的な仕上げ工程では、ねじを曲げたり、ストレスを与えたり、破損させたりします。しかし電解研磨は、滑らかで均一な表面を形成するのに十分な量の表面材を除去するだけです。電解研磨は、均一できれいな外観と滑らかな表面の質感を容易に実現し、長寿命を実現します。
5.) 外観がより美しくなる
電解研磨によって得られる光沢のある仕上げは、驚くほど魅力的で、顕微鏡で見ても滑らかです。コストのかかる機械的な研磨やバフ研磨をしなくても、光沢のあるクロムのような仕上がりになります。
電解研磨の工程
1. 電解研磨液に浸します。
2. そこに直流電流を流します。
3. ねじを陽極(+)にし、金属製の陰極(-)を使用します。
4. 電流は陽極から流れ(分極される)、金属イオンがフィルムを通して陰極に拡散し、制御された速度で金属が除去されます。
5. 除去される金属の量は、特定の浴液、温度、電流密度、および電解研磨される特定の合金に依存します。
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